2024.11.16(土)-17(日)、日本科学未来館にて開催されたSESSIONS2024に参加しました。
SESSIONSは技術ベース創作にかかわる人が集まるイベントです。今回もとても良いイベントでした。
どのようなイベントだったのか、というのは公式サイトやアカウントの紹介にお任せして簡単に私が投稿した作品を紹介します。今回はshowcaseとcode graphicsの2部門に投稿しました。
3D Fractal Box
showcase部門に出展したものです。showcaseではLTや展示など、ほかの部門に当てはまらない、非コンペティション部門です。3Dプリンタで作ったフラクタルの模型は何年か前に作っており、Tokyo Demo Festなどにも持って行った記憶があります。
3D printed fractal, 3D Fractal Boxを展示しています。#SESSIONS_Party pic.twitter.com/o5jwfR6vew
— soma_arc (@soma_arc) 2024年11月16日
提出作品である3D Fractal Boxはその名の通り、アクリルボックスに3Dプリントしたフラクタル模型が収められています。その内側にはミラーシートが貼ってあり、CGで描画したフラクタル図形のような広がりを感じることができます。 ここで造形しているフラクタルの詳細は以下のページにまとめています。


これはもともと、T3パズルコンテストというコンテストというコンテストに副賞として制作したものです。大学を出た後、自宅に3Dプリンタを買ったのですが、しばらく造形をやっていませんでした。しかし、数カ月前に、このコンテストになにか副賞を出してほしいとの依頼を受けました。3Dプリンタでフラクタルに関連するものを制作しようと考え、結果としてこのような作品となりました。結果としてそれなりにいいものになったかと思います。
また、今回はアクリルハーフミラーで試作中のInfinity 3D Fractal Boxも持っていきました。これは側面から見ることができるため、より広がりを感じることができます。


六角柱の方は突貫工事で作ったため、テープで止めただけなのですが、フィラメントの色もあいまって幻想的な雰囲気があります。箱をどのようにして綺麗に作るか、というのは今後の課題となっています。
ありがたいことに、これらの作品はそれなりに好評をいただけました。 Fractal Boxの制作はこれからも取り組む予定ですが、他にもたくさんの形状があるため、それらをずらりと並べられるとよいですね。
また、3D Fractal BoxはT3パズルコンテスト25冬の副賞としても提供予定です。コンテストの締め切りは1月なので、興味のある方は覗いてみてください。
T3パズル作品コンテスト25冬の募集が開始されています。今回も副賞を提供する予定です。前回の3D Fractal Boxに加え、上位版のInfinity Fractal Boxも提供できないかと試作中です。続報をお待ちください。https://t.co/Ez0aP9bteB pic.twitter.com/23hSy1TxBw
— Pulvis Architect (@PulvisArchitect) 2024年11月20日
Golden Hex Blinker

Code Graphicsに投稿したOpen Processingの作品です。平面上の敷き詰め模様が明滅します。
一部、色を付けていますが、もともとはこういったパターンになっており、三角形、平行四辺形、台形によって構成されたいるタイル張りであることが確認できます。
これはGolden Hexと呼ばれる置換タイリングのルールでタイル張りしています。
置換タイリングでは、あるルールに基づいて、タイルを再帰的に入れ替えていくことで、タイリングを行います。おそらく、プログラミングでフラクタルを描画したことのであれば、直観的に理解できる概念かと思います。(実際のところ、置換タイリングは、あるタイルを複数個複製し、組み合わせることによって新しいタイルを生み、タイル張りをするという見方もできます。)
Golden Hex置換ルールは以下の論文、書籍にて提示されているルールです。
このルールは昨年度大きな話題となった非周期モノタイルの証明と関わりがあります。この置換タイリングをベースにして、非周期モノタイルの平面充填可能性を証明するエレガントな手法が上記の論文で述べられています。(といっても私はまだ完全に理解できていないのですが。)
非周期モノタイルによるタイリングは少々複雑なルールで行う必要があり、各種論文等を読み込んで理解する時間もなかったため、今回はこのGolden Hex置換ルールによるタイリングの描画から始めてみました。結果的には非周期モノタイルに関する理解が多少深まったのでよかったです。
しかしながら、パターン自体は描画できても、面白いアニメーションを作るのが難しく、色を変えるのみとなってしまいました。今回はOpenProcessingで書いていたうえ、最適化する時間もなかったため、あまり負荷のかかる計算ができなかったという理由もあります。
より詳しいGolden Hex置換ルールと非周期モノタイルについての話はSESSIONS Advent Calendarの方で書く予定です。
SESSIONS Advent Calendar 2024 - Adventar
以上となります。次回、よりよいものを出せるように粛々とやっていきます。 それではまた次の機会に。