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数学とアートのカンファレンス,Bridgesの紹介

www.adventar.org
この記事は日曜数学Adbent Calender7日目の記事です.今年の夏に8月9日から8月13日までフィンランドで開催されたBridgesというカンファレンスに参加してきました.今回はこの会議について紹介します.

Bridgesとは

Bridgesは数学とアートやその他の文化に関する国際会議です.
The Bridges Organization - About Bridges
Mathematics, Music, Art, Architecture, Education, Cultureの謳い文句の通り,数学だけではなく,数学とその他の文化的なものとの関わりを育てていくことを目的としています.参加者のバックグラウンドは数学者,教師,アーティスト,音楽家,パフォーマー,プログラマー等と多岐に渡り,学際的な領域にいる人々が集まります.このような領域の会議としては世界最大のものらしく,今年は350人ほどが参加したようです.
会では論文発表やワークショップの他,常設でアート作品展示がされます.展示された作品は投票によって賞が与えられます.また,Public Dayという一般に開かれた日も設けられており,劇や詩の朗読,ジャグリングなどのパフォーマンスが行われます.
その他にも,空いた場所に机をおいて作品販売を行っていたり,ロビーで音楽演奏,ダンスを始める人がいたりと,自由な雰囲気で,会議というよりは祭典という言葉がふさわしいかもしれません.

Call for Submissions

いくつか募集分野について紹介します.2016年12月6日現在,2017年のサイトはあまり準備が整っていないようなので,詳しく知りたい場合は去年のページを読むと良いです.
The Bridges Organization - Bridges 2016

Call for Papers

論文はRegular paperとShort paperが募集されます.それぞれきちんと査読されます.採択されるとRegular paperは30分,Short paperは15分のスロットが与えられてプレゼンを行うことになります.過去の論文は以下のリンクから全て読むことができます.様々なネタの宝庫です.
The Bridges Archive
僕はShort paperを出して参加しました.ある特定のフラクタルを高速に描画するためのアルゴリズムについて記述しました.

Art Exihibition

アート作品の展示です.作品は事前に審査されます.論文とは異なり,会場に来れなくても展示料金を払えば展示させてもらえるようなので,信頼できる人に作品を預けて展示してもらうこともできるらしいです.過去の作品はこちらで見ることができます.
2016 Bridges Conference | Mathematical Art Galleries
2015年に行われた展示の様子がアップロードされていました.
vimeo.com

Short Movie Festival

動画作品の募集です.集められた作品はPublic Dayに上映会が行われます.1~5分が望ましい長さとされていますが,厳密な制限はないようです.
2016 Bridges Conference Short Movie Festival | Mathematical Art Galleries

Student Travel Scholarship

海外で行われるカンファレンスですから,結構お金がかかります.学生参加者には奨学金があります.参加料と開催地までの距離に応じて最大1000$までが給付されます.給付の条件は何らかの論文や作品の提出,もしくは学生ボランティアに参加を申し出ることです.今回は僕も奨学金を出していただきました.

終わりに

数学とアートの国際カンファレンスであるBridgesについて紹介しました.来年はカナダのWaterlooで7月27日から31日まで開催されます.普段の活動をこういった学術的,国際的な場所で発表するのも良いのではないでしょうか.それぞれの分野の募集締め切りは2月初めから5月半ばの間に設定されているので確認してみてください.
www.youtube.com
僕も参加のために論文を書いている最中です.Art ExihibitionやShort Movie Festivalにも出したいところですが,あまり目処はたっていません…
それでは,来年の皆様の活動が実りの多きものになりますように.

日曜数学Advent Calendar8日目の記事はToshiki Takahashiさんによる,"ポリゴングラフと経済学"だそうです.